歯医者が選ぶ歯科医院のエッセンス
歯科医師や歯科衛生士は虫歯になるの?
この質問は、患者さんから聞かれることがあります。
歯科医師や歯科衛生士は、そう簡単にはむし歯になりません。
なぜなら、むし歯がなぜできるのか、どうすれば予防できるのかを理解しているからです。
むし歯の原因は、
プラーク(お口の中にいる細菌の塊)が、食べ物などに含まれる糖分を栄養とし、それによって作り出される酸が歯を溶かすことですが
歯は硬いので、そう簡単に溶かされません。
では、なぜ人はむし歯になるのか?
それは度重なる脱灰によって穴があくことでむし歯ができます。(脱灰:歯を構成しているカルシウムやリンなどが歯から溶け出してしまうこと)
つまり、食べ物を口にする回数が多い、糖分を含む飲み物を時間をかけて飲むなど、悪条件が重ならない限りむし歯は防げるのです。
では、歯周病は?
ただ、歯周病に関しては、個々の細菌のバランスによって罹患しますので、歯周病で悩む歯科医師は少なからず存在しております。
歯周病菌は歯科医師を悩ませる原因で、丁寧にお手入れしていても、歯周病が進むこともあるということです。口腔衛生と予防が一番です。
歯科医師や歯科衛生士はどこで治療しているの?
歯科治療は基本的には自分で行うことができません。
よって誰かに治療してもらうしかないのです。
しかし、基本的にはスタッフは自分の歯科医院にお世話になっている方が多いとおもいます。
おおむね次の3つのパターンではないでしょうか?
・院長は勤務医の先生がいるところであれば、勤務先で治療を受ける
・先輩、後輩、同級生の働く歯科医院にお願いする
・直接面識がなくても有名な先生のところに一般の患者さんと同様に予約をとって受診する
自分の悩んでいる内容は何か?
まずはこれですね。自分のメインとなる悩み(主訴)は何でしょうか?
「歯が痛い」、「入れ歯の調子が悪い」、「歯石を取ってほしい」、「口臭が気になる」、「詰め物が取れた」、「歯が欠けた」、「歯を白くしたい」、「歯並びが気になる」、「顎が痛い」、「親知らずを抜いてほしい」、「悪いところがないか診てもらいたい」、「フッ素を塗ってもらいたい」などなど、患者さんの主訴は多岐にわたります。
まずはご自分の悩みをはっきりさせましょう。
コンビニより多い歯科医院
コンビニの数は全国で 5万5千軒(日本フランチャイズ協会)そして歯科医院の数は、約6万9千軒です。
コンビニは人の多い都会や、車のよく通る幹線道路にあります。田舎の方へ行くとめっきり少ない場所もあります。
それとは対照的に歯科医院は、田舎の街にも、住宅街にも地域の医療を支えるために存在しています。
治療には時間もかかりますし、きめ細やかな定期検診を提供しようと思うと、ひとつの歯科医院で1日に診療できる患者さんの数は限られてきます。
定期的にかかりつけ医を受診するという意味ではコンビニというより美容室のような存在であると言えます。
ちなみに美容室の数は全国で24万8千軒、歯科医院の約3.6倍と考えれば、歯科医院はまだ必要と考えてもいいと思います。
お医者さんがたくさんいる病院を除く、医科の診療所の数は10万2千軒、歯科医院と比べても多いと感じることができるでしょう。
では、たくさんある歯科医院の中からどうやって選べばいいのでしょうか?
良い歯科医院の見分けるポイント その1
歯科医師には専門分野がある
歯科医師になるためには歯科大学で知識を勉強し、在学中に臨床実習をうけます。そして、卒業後、国家試験に合格し、卒後臨床研修で実際に患者さんと向き合い実技を習得いたします。
その後、大学病院などの各専門の科で勉強し、ほとんどの歯科医師は専門分野を持つことになります。
矯正歯科、口腔外科、小児歯科などがあり、他にも入れ歯や詰め物を専門とする補綴科、美しさに焦点を当てた審美歯科、歯科麻酔科なども存在します。
そしてその間に一通りの一般診療も学んだ後に開業します。
一般開業歯科医院では、すべての治療を施術できるマルチプレイヤーでなければなりません。ですが、学んできた専門の得意分野、不得意分野が少なからずあり、すべての治療において専門医を取得できるような理事長のような先生はきわめて稀です。
自分がどのような先生に診てもらいたいのかということも重要なポイントだと思います。
とはいえ、あまりに理想を高く持ちすぎるとなかなか自分に合う歯医者さんを見つけられなくなりますので、優先順位を考えるのも必要かと思います。
実際に受診しても見えない部分もある
残念ながら実際に受診してもどうしても見えないところがあります。それは歯科医師の”腕(技術)”です。
親知らずの抜歯がうまい(何をもってうまいと感じるかは人それぞれですが)、麻酔が痛くないなど患者さんとしては比較的判断しやすいポイントもありますが、抜歯が早ければその先生が上手いかというとそれだけでは判断できませんし、麻酔が痛くないというだけでその先生の技術が高いとも言い切れません。
残念ながら歯科医師の技術に関しては判断できない部分が多いというしかないと思います。
ホームページなどで先生の学歴やプロフィールをチェック
して、お困りの分野ごとに力を入れている歯科医院にいくのがいいのではないかと思います。それが、次項で述べる専門医につながってきます。
良い歯科医院の見分けるポイント その2
厚生労働省が認める専門医を選ぶ!
〇〇歯科学会と名のつく組織はたくさんありますが、認定医や専門医はごく小数です。
しかし、厚生労働省が認めているのは
・日本口腔外科学会・日本歯周病学会・日本小児歯科学会・日本歯科麻酔科学会・日本歯科放射線学会
上記5つの学会です。
この5つ以外は専門医として広告を出すことが認められていないことは、あまり知られていない事実です。
その他の学会の専門医もしっかり実習をつんでますが、なかには学会が開催する実習や講義のコースをある一定以上受けるともらえる専門医もあるので注意が必要です。
上記の厚生労働省が認めている専門医を取得するためには、一定数以上の症例の提出、試験、学術発表などの条件が必要で簡単には取得できません。
権威ある学会組織の専門医を取得しているというのが、しっかり経験をつんで勉強をしている裏付けになると思います。
時には海外の学会専門医や認定医を見かけることがあります。国内の同じ様な学会とダブルで認定を受けてる方は信頼できますが、
海外の指導医や専門医は〇〇で買えることが多いのでどうでしょうか???
良い歯科医院の見分けるポイント その3
各専門分野と連携をとるというスタンスの先生はプロフェッショナル
最善の治療内容を求めるのであれば、やはり保険診療から外れ、自費の診療になってしまいます。
現在の国の保険制度では、ある一定レベル以上の治療を受けるのが限界になっています。
なぜなら、保険診療で認められている材料やコストで、最善の治療を行うと原価を割ってしまい治療するほど赤字となってしまうからです。
そのため最善の治療を受けようと思うとおのずと費用は高額になります。
そして、求めるものが高ければ、
いい先生ほど各分野の専門の先生と連携をとり、チーム医療を行うことになるでしょう。
・歯の神経の治療を専門とする先生
・歯周病の外科処置を得意とする先生
・クラウンやブリッジ、かみ合わせをつくるのが得意な先生
最善の治療を受けようとすると、複数の先生をハシゴする場合もあります。
みなさんが歯科医院を選ぶ基準は何ですか?
最近では飲食店などと同様、インターネット上のクチコミを参考にする方も多いようです。
クチコミは投稿者が特定されにくいということもあり、投稿者の本音が書かれていることが多いのではないでしょうか。
歯科医院を受診したけどイメージと違ったから診察せずにそのまま帰る、なんてことはほとんどの方がされないと思いますので、クチコミの内容は実際に受診する前の情報収集としては非常に参考になるといえるかもしれませんね。忘れてはいけないのは、医療は”患者さんと医療従事者との信頼関係”のもとで成り立っているということです。
自分の健康を預ける歯医者さんですので、患者さんとしてはしっかりと選びたいという気持ちがあるのは当然のことだと思います。
しかし患者さんがそもそも疑いの気持ちをもって来られては信頼関係は築けるはずがありませんよね。
最後に、「メインテナンスをしっかりとやってくれること」。です。メインテナンスに力を入れているということは、治療をやりっぱなしではないことの証明です。むし歯も歯周病も治療後に再発をさせないためには、少なくとも3か月に1回、定期的に検査をし、歯ブラシで取り除けなかったプラークや歯石を取り除くことが必須です。
治療後にメインテナンスの案内をしてくれて、その場で予約をしてください、という歯科医院は信頼できます。ハガキや電話、メールなどで案内をしてくれるところもいいでしょう。