子ども達の未来の健康を守るために、禁煙推進
たばこは歯周病を悪化させるだけでなく、他にもお口の中に様々な悪影響を与えます。
お子さまの、お口の健康、自分の体を守る為にも禁煙をし、いつまでも元気で過ごせるようアドバイスいたします。
タバコが子どもの健康と将来を奪っています
子どもの受動喫煙による健康被害は、乳幼児突然死症候群(SIDS)、呼吸器症状(せき、たん、息切れなど)・気管支炎、肺炎、中耳炎などです。なかでもSIDSは、それまで元気だった赤ちゃんが突然死亡してしまう病気です。タバコはSIDSのリスク因子であり、父親と母親が喫煙者である場合は、リスクが5.77倍になるといわれています。妊娠中のタバコのリスクも考えると、やはりタバコをやめるのが最善でしょう。
子どもが成長して成人になってからも、胎児のときの受動喫煙の影響が続くと考えられています。成人になってからの肥満、糖尿病、メタボリックシンドロームに関連があることがわかってきました。
子どもが受動喫煙から受ける健康被害は、大人以上に深刻です。
受動喫煙による危険は、妊娠中からすでに始まっています。妊婦への影響としては、流産や早産のリスクが高まるといわれています1)。
胎児の発育にも悪影響を及ぼす可能性があります。妊娠中の胎児は、タバコの影響で体重増加が十分ではなく、出生時の体重は、喫煙しない母親から生まれた子どもよりも平均142g低くなるとの報告があります。しかも、子宮内発育遅延になる確率は2.07倍、低出生体重児が産まれる頻度は1.59倍高くなると報告されています 。
つまり、喫煙によって妊娠中から妊婦と胎児は危険にさらされ、発育の妨げになっている可能性があります。タバコを吸っていても、妊娠がわかった時点で禁煙するという女性は少なくありません。しかし、妊娠がわかる前の妊娠初期には、すでに胎児は受動喫煙の危険にさらされていることを考えると、妊娠前から禁煙することが望ましいでしょう。子どもがほしいと思った時から、夫や家族、職場の人に、禁煙を相談してみましょう。
タバコを吸うことで、こんなにもあなたの子どもの健康を奪っているのです。子どもの健康と将来を守るため、禁煙を考えましょう。
外で喫煙しても子供への影響は大きい!
屋外で扉を閉めて喫煙する両親の子供の尿は、非喫煙者の子供たちに比べ、2倍のコチニン(ニコチンが体内で代謝されて生じる物質)が出ていました。これは、喫煙する両親の吐く息からの受動喫煙が大きな原因だと考えられています。
※ | 喫煙者の息からは、タバコを吸った後も長時間タバコに由来する化学物質が出ています。喫煙後の人の息を調べると、高濃度の一酸化炭素(CO)が8時間も確認できます。煙は見えなくても、喫煙者の息からは有害物質が出ているのです。 |
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子供は大人に比べ呼吸回数が多く、親との密接な身体接触が多いため、親のタバコの害をまともに受けます。子供たちの健やかな成長を願うならば、タバコのない環境を整えていくことが必要です。
「たばこ」および受動喫煙について
タバコに関する知識についてまとめました。
こどもの受動喫煙防止のためにも,タバコに関する知識は大切です。「たばこ」について考える時の参考にしてください。
タバコの煙には、約4000種類以上もの化学物質が含まれています。このうち200種類以上が有害物質であることわかっています。
タバコの煙に含まれる発がん物質(タールを始めとして60種類以上)は副流煙に多く含まれています。
副流煙を吸い込むことで体の中に入った発がん物質は成長途上の細胞に蓄積されていきます。そのため、受動喫煙の機会が多いほど、がんの発生に影響します。
アメリカでの調査の結果、副流煙を吸う環境にある子どもは、タバコに含まれるニコチンの副産物、コチニンの血中濃度が高まることがわかりました。4~11歳の子ども3,500人を対象にした調査で、副流煙を遮断すると、
約4分の1の子どもの乳歯にむし歯の発生がみられませんでした。
副流煙が感染への抵抗力を阻害し、子どものむし歯の原因となる最近におかされやすくなると考えられています。
乳児の受動喫煙による突然死症候群の増加
子どもの受動喫煙による中耳炎の増加
子どもの前でタバコを吸うとその子どもの身長の伸びが悪くなる
ニコチンは、タバコの煙に含まれる3大有害物質の1つです。ニコチンは中毒性薬物です。麻薬などと同様に依存性があります。(身体的依存)。 喫煙により脳のニコチン濃度は急速上昇し、気分が爽快になり、リラックスします。この快感を求めて喫煙を続けることになります。
また、禁煙によって体の中からニコチンが消失すると離脱症状(いらいら、怒りっぽくなるなど)が現れます。
妊婦の喫煙・受動喫煙と出生時身長・体重
喫煙者の歯肉
黒ずんで血行障害を起こしています。
ニコチンの血管収縮作用により歯肉の血液の流れが悪くなり、酸素や栄養の不足を招きます。
非喫煙者の歯肉
みずみずしいピンク色をしています。
喫煙及び受動喫煙は、年齢、性別に関わらず、骨粗鬆症の危険性を増加させることがわかっています。その他にも喫煙の影響により、様々な病気が引き起こされます。