歯周病の進行程度・症状について説明しています。

歯周病になったらいつ歯が抜ける?

歯周病の進行状態:歯周病というのは、進行の段階があります。
歯肉炎 軽度歯周炎 中等度歯周炎 重度歯周炎 
STAGE1(歯肉炎)→STAGE2(軽度)→STAGE3(中等度)→STAGE4(重度・保存不可)と進行していきます。多くの方がSTAGE1程度では自覚症状がありません。歯科医院にて指摘され、はじめて気づく方も多いと言われてます。STAGE2ぐらいから、歯ぐきの腫れや出血、痛み、歯の同様と次々に症状が進行していきます。
歯を保存できなくなるのは、STAGE3からSTAGE4にかけてで、こうなると早めに抜歯をしてあげなければ、その歯が菌の住処となり、他の歯を悪くする原因となってしまいます。
 つまり、歯が抜けるのはSTAGE4ですが、定期的に歯科医院に通っていなければ症状に気づかず、気になる頃に歯科受診をするとSTAGE3になっていた、ということも珍しい話ではありません。

歯周病の進行状態 

歯周病の進行状態
  • STAGE1
  • 歯周ポケット1〜2mm
  • 歯根長1/3未満(<15%)
  • 歯周炎による歯の喪失なし
  • 歯ぐきがしっかりと引き締まっている
  • コーラルピンクの色をしていて、弾力がある
  • ブラッシングなどによる出血はない
歯周病の進行状態

STAGE2

  • 歯周ポケット3〜4mm
  • 歯根長1/3未満(15〜33%)
  • 歯周炎による歯の喪失なし
  • 歯ぐきがしっかりと引き締まっている
  • 歯ぐきに赤いところが出てくる
  • 歯を磨くと出血する
  • 歯が浮いたような感じがする
  • 歯ぐきにかゆみを感じる
歯周病の進行状態

STAGE3

  • 歯周ポケット≥5mm
  • 歯根長1/3を超える
  • 歯周炎により4本以内の喪失
  • 歯ぐきが時々赤くはれて痛む
  • 歯ぐきから血や膿みがでることがある
  • 口臭が気になる
  • 冷たい物を食べると歯がしみる(知覚過敏)
歯周病の進行状態

STAGE4

  • 歯周ポケット≥5mm
  • 歯根長1/3を超える
  • 歯周炎により5本以上の喪失
  • 歯ぐきがブヨブヨして血や膿みがでる
  • 歯がぐらぐらする
  • 口臭がひどい
  • 食べ物が噛みづらい

※)参考文献日本臨床歯周病学会(2018年)日本臨床歯周病学会としての新分類への対応

歯周病は治療より予防を

歯周病で手遅れにならないために

歯周病の進行は2018年から変更され【軽度・中等度・重度】で示されていたものが、【STAGE】で分類されるようになりました。これは国際基準で統一するための名称・基準変更ですが、これにより、ガンなどの進行性の病気と同じく、進行がわかりやすくなりました。

歯周病を進行させないためには、歯周病の原因・住処をなくすことです。歯周病菌は歯垢(プラーク)という歯の歯肉の間にたまったネバネバの塊を好んで生息しています。そしてそれが固まった歯石にには、より一層歯垢が溜まりやすくなり、歯周病の進行の原因となります。

そのために、必要なのが歯科医院での歯周病治療及び歯石の除去です。歯石を取り、プラークの量をコントロールし続けることで、歯周病の進行は止めることができます。

旧分類

歯周病の進行状態

歯周病の進行段階は?

歯周病の進行段階には、以下の4つがあります:

歯肉炎(歯ぐきの炎症)
軽度の歯周炎(歯ぐきの炎症と歯周ポケットの形成)
中等度の歯周炎(歯周炎の進行と骨吸収)
重度の歯周炎(歯肉退縮と顕著な骨吸収)

以上です。

歯周病が重症化するとどんな症状が出る?

歯周病が重症化すると、以下のような症状が現れる可能性があります:

– 歯茎の腫れや赤み
– 歯茎からの出血
– 歯茎の引っ込みや後退
– 歯のぐらつきや動揺
– 歯の感度の増加
– 口臭の発生
– 歯の根元部分の露出

しかし、個人の症状や進行度には差があるため、専門医に相談することが重要です。

歯周病が進行するとどうなる?

歯周病が進行すると、以下のような影響が起こる可能性があります。

– 歯茎の腫れや出血が増えることがあります。
– 歯茎が退縮し、歯の根が露出することがあります。
– 歯肉の感染や炎症が進行し、歯茎から膿が出ることがあります。
– 歯茎と歯の接合部が破壊され、歯の支持力が弱まることがあります。
– 歯茎の骨が破壊され、歯が抜ける可能性があります。

早期の段階で歯周病を治療することが重要です。

歯周病で手遅れになる症状は?

歯周病で手遅れになる症状は、以下のようなものです。

– 歯ぐきの腫れや赤み
– 歯ぐきからの出血
– 歯ぐきの引きつった感じ
– 歯が長く見える(歯ぐきの後退)
– 歯が緩む
– 口臭や口の中の嫌な味

早期に歯周病の症状を治療することが重要です。定期的な歯科検診と適切な口内ケアを行いましょう。

歯周病は予防できます

歯周病は、一度罹患して進行が進むと完治が難しい病気です。しかしその反面、予防ができる病気でもあります。定期的に口腔内の歯石を取り、歯周ポケットの検査・経時変化を確認することで、歯周病の再発・進行を防ぎます。

「歯周病かな」と思ったら、おそらく罹患しているのが歯周病です。もし、歯ぐきに痛みや腫れがあったり、鏡を見て「最近歯ぐきが痩せてきた」「歯が長くなってきた」という症状が現れたら、まずは歯周病治療を受診しましょう。そして治療が落ち着いたら、定期的に予防に通うことで、歯とお口の健康を守りましょう。

アップル歯科は、予防を第一に考える歯科医院です。歯周病で歯を失いたくない、歯周病になりたくないとお考えなら、お気軽にご相談にお越し下さい。

骨が溶け、歯がぐらぐらし始めます。硬いものが噛めなくなるのもこの時期です。
中等度歯周病の治療法

中等度の歯周病

歯周病の進行状態

軽度の歯周病の症状に加えてさらに、歯を支えている骨が半分くらい溶けていきます。少し歯がぐらぐらするようになり、歯が浮いたような感じがし、だんだんと硬いものが噛みにくくなってきます。

歯周ポケットはさらに深くなり、プラークによって歯肉が腫れているのでさらに深く細菌が進入していきます。そして歯根に歯石が付いてきます。こうなるとポケットの中まで歯ブラシの毛先が届かないし、歯肉からの出血や痛みを感じるのでさらに歯磨きができず、さらに病気が進行していきます。

歯と歯肉の境目からは膿が出でくるところもあります。

中度歯周病の例

歯を支えている骨が半分くらい溶けているので歯と歯の間の歯肉が下がり、歯根に付いた歯石(黒っぽい色)が透けて少し黒く見えます。そして歯根が少し見え、歯が長くなったような気がします。

歯周病専門医が書いた歯周病のお話し

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