生まれつき永久歯の数が少ないケース
先天的に永久歯が無い!
「永久歯がない??」そのような指摘をされ、びっくりされたかもしれません。
乳歯の下には、永久歯が生える準備をしているのが当たり前だと思いますよね。
通常、乳歯は全部で20本、永久歯は親知らずまで含めると32本です。
乳歯の下には永久歯の元になる歯胚というものが確認できるのですが、この子の場合ありません。永久歯の「先天性欠如」「先天性欠損」と呼びます。
乳歯から足りないこともありますが、永久歯列で多くみられる形成異常で、このような「永久歯先天性欠如歯」の子どもが、10人に1人いることが2010年11月、日本小児歯科学会の調査で分かりました。先天性欠損歯は本人や保護者も気がつかないことが多いようです。
生え変わる時期が過ぎても乳歯が残っていることがひとつの目安になります。
先天性欠如歯の疑いがある場合には、歯科医院でレントゲン撮影による確認をお勧めします。
<先天性欠如歯の目安は>
1)乳前歯に癒合歯がある
2)奥歯の乳臼歯がいつまでも残っている
3)両親のどちらかに先天性欠如歯がある
これらの場合には、先天性欠如歯の確率が高くなります。
欠如が出現する場所には、顔の真中から2番目に生える側切歯(前歯)と、5番目に生える第2小臼歯(奥歯)で多く認められます。
総合的な治療が必要
このようなケースでは、バランスが崩れ見た目に違和感があるどころか、将来的に顎関節症を発症する場合があります。
矯正治療とインプラント治療を併用して、正しい機能的な歯並びを作る事が大切です。
治療法としては、矯正治療で倒れている歯を起こして欠如部のスペースを作り治療を行います。
永久歯が欠如していると、空隙歯列(すきっ歯)になったり、欠如している場所に隣の歯が倒れ込んで、本来咬み合う上(または下)の歯が延びてきたり、
咬み合わせが悪くなる可能性も高くなります。
そのため咬み合わせを治す矯正治療や、ブリッジやインプラントなどの人口の歯で欠如部分を補う治療が必要になります。
このような高度なケースでは、インプラント、顎位(咬み合わせ)、小児歯科、歯列矯正、等々の総合的な知識に基づいた将来計画が必要です。
多くの歯科医院では単独の対応が困難なため、経過を見ましょうで時間が経過し咬み合わせ全体が狂ってきます。
医療法人博道会では、総合的な高度な専門知識で的確な診断を理事長が立案し、その治療計画に同意が得られれば各院で対応します。
「ここでしか対応出来ない、ここにくれば何とかなる」を目指した歯科医院です。
一番お勧めできないのが
特に治療せずそのままにしておくことです。
汚れが付きやすく虫歯や歯周病のリスクが上がるだけでなく、抜歯箇所の隣り合う歯や咬み合わせの歯が不自然にスペースを埋めようと傾いてしまったり、伸びてきたり本来あるはずの咬み合うべき歯が無くなったことで噛み合わせが崩れ、骨格や発音にも影響を及ぼしたりします。